谷口隆志
Takashi Taniguchi
現・全日本実業団少林寺拳法連盟名誉会長

(財)中小企業国際人材育成事業団・顧問
元・労働事務次官
退任挨拶

1996年に全日本・関東実業団少林寺拳法連盟の組織を預かって、またたく間に12年が経ちました。「歳月人を待たず」といいますが、在任中は、時代を先取りする気概を持って常に新鮮な発想で組織発展を心がけて参りました。

実業団連盟の冊子を手にすると、全国大会をはじめ、新春法会、2004年の国際大会(フランス)、全日本実業団30周年大会(2000年、東京・中野区)、各年の関東実業団大会、実業団役員が先駆者となった「高齢者少林寺拳法教室」、新春懇親会等々就任以来のできごとが走馬燈のように脳裏を駆けめぐります。

忘れてならないのは、グァム・サイパン島に向かう500人乗り豪華客船での洋上大学(「若い根っ子の会」会長加藤日出男氏主催)に宗由貴総裁はじめ少林寺拳法連盟役員諸氏に数度にわたり船上の人となっていただいたこと。宗総裁には特別講師を賜り、高段者の先生方からは演武披露がありました。大海原への航海は一衣帯水の日中間の交流から、世界に向けての少林寺拳法連盟の大いなる船出につながる感があって、実に気宇壮大、文字通り前途洋々たる気風に満ちたものでした。

もっとも、今や世界29カ国に連盟を擁す世界少林寺拳法連合にあっては、国際的な広がりは益々充実されているところでありますが、私の仕事の関連からインドネシアとの協力連携が大きく占め、しばしば当地を訪問し担当閣僚・官僚と懇談を深めてきましたが、少林寺拳法が極めて盛んな当地において実業団連盟会長の立場からもいろいろな接点を見いだして交流を深めてきた次第です。

さて、後任の渡邊信氏は、氏の労働省入省以来の知己であります。かつて気象庁屋上で拳の修行に汗したこともあり、温厚篤実にして豪放磊落、人格識見とも最良の士として推挽いたすところです。何より、少林寺拳法に深い理解をもっていること、人を育てることに情熱を持っていること、友情に厚いこと等々が余人をもって代え難いと衆目が一致する所となっております。輝きを放つ実業団連盟という"たいまつ"がこうしてしかるべき人物に引き継がれることを喜びたいと思います。

最後になりましたが、全日本・関東実業団少林寺拳法連盟の会長職は後任に委ねさらなる躍進を託す所存ですが、これを期に私は名誉会長という立場で渡邊新会長と「阿吽の呼吸」で今後とも自己確立・自他共楽・理想境実現の運動の先頭に立ち少林寺拳法連盟発展に寄与していくことをお誓い申し上げます。
あわせて、宗由貴総裁はじめ少林寺拳法連盟・実業団連盟の役員諸氏、拳士各位との心のふれあいが良き伝統となって承継されんことを祈念いたします。